オキナワヒメトカゲ

Ateuchosaurus okinavensis 和名:オキナワヒメトカゲ中国語名:沖繩光蜥英語名:Okinawa Short-Legged Skink原産地:沖縄諸島 Ateuchosaurus 属の特徴は手足が非常に短いことで、現在3種が知られています: オキナワヒメトカゲの全長は約10〜13cmで、森林の落ち葉の下などで生活しており、観察は難しいです。沖縄島では、外来種のマングースや野生化したネコに捕食されることがあります。

ヌマガエル

Fejervarya kawamurai 和名:ヌマガエル中国語名:川村氏澤蛙、川村陸蛙英語名:Kawamura’s Rice Field Frog原産地:日本(本州中部以西、四国、九州および一部の島々)、奄美諸島(与論島を除く)、沖縄諸島の部分の島、中国 ヌマガエルは、日本西部、琉球諸島、中国に広く分布するカエルです。オスは体長約3〜4cm、メスは約4〜5cmで、主に平地や水田で見られます。沖縄島の個体群は、外来種のマングースによる捕食、水田の放棄、農薬などの影響を受け、近年数が減少しています。種小名は、広島大学名誉教授の川村智治郎氏にちなみます。

バーバートカゲ

Plestiodon barbouri 和名:バーバートカゲ中国語名:巴氏石龍子英語名:Barbour’s Eyelid Skink原産地:沖縄諸島、奄美諸島 バーバートカゲは、沖縄諸島と奄美諸島に分布する中型のトカゲで、種小名はアメリカの爬虫両棲類学者トーマス・バーバー(Thomas Barbour)にちなみます。幼体は黒褐色で体側に5本の金色の縦条があり、尾は藍色を呈します。成体になってもこの色彩を残す個体もいます。本種は主に山地で活動しますが、沖縄諸島に分布するオキナワトカゲ(Plestiodon marginatus)や、奄美諸島に分布するオオシマトカゲ(Plestiodon oshimensis)は、主に海岸や平地で見られます。

オキナワヒラタクワガタ

扁鍬形蟲

Serrognathus titanus okinawanus 和名:オキナワヒラタクワガタ中国語名:沖繩扁鍬形蟲英語名:Okinawa Giant Stag Beetle原産地:沖縄島、伊平屋島、伊江島、古宇利島、水納島、瀬底島、浜比嘉島、津堅島、渡嘉敷島、座間味島、阿嘉島、慶留間島、久米島 ヒラタクワガタ(Dorcus titanus)は韓国、日本、台湾、中国、東南アジアなど広範囲に分布し、日本では12の亜種が知られています。沖縄島および周辺離島に分布するオキナワヒラタクワガタはその一つで、オスは約3〜6.5cm、メスは約2.5〜4cm。体サイズは亜種の中では特別大きくはありませんが、夏の森林でよく見られます。 参考資料:https://biodiversity.okinawa/video_pages/reference/okinawahiratakuwagata.html

イジュ

Schima wallichii ssp.  和名:イジュ中国語名:西南木荷、紅木荷英語名:Okinawa needlewood tree原産地:東南アジアに広く分布し、日本では琉球列島と小笠原諸島に分布。 イジュは、日本では琉球列島と小笠原諸島に自生していますが、それぞれに形態の違いがあり、琉球列島の個体群を別亜種とする見解もあります。ただし、現在のところ正式な分類は定まっていません。 イジュは琉球列島の非石灰岩地帯の森林における代表的な高木種の一つで、特に梅雨の5月頃になると、真っ白な花が一斉に咲き誇り、森を明るく彩ります。イジュの花はとても美しく、観察シーズンには目を引きます。 樹皮にはサポニンが含まれており、かつて沖縄では、この樹皮を粉末にして魚毒として利用した歴史もあります。また、焼いて得られる灰は、沖縄そばの製麺時に使う「草木灰」として利用されていました。 2〜3月には新芽が赤く染まり、この時期は他の木と容易に区別できます。一方、夏に花も新芽もない時期には、鋸歯のあるブナ科の樹木と見間違えやすいこともあります。 参考資料:山羊百科(中国語)https://ja.wikipedia.org/wiki/ヒメツバキ/国立科学博物館ー琉球の植物データベース なお、イジュの白い花は、沖縄の古い民謡「辺野喜節(べのきぶし)」にも歌われており、人々の生活や文化の中でも身近な存在でした。 伊集の 木の 花やいじゅぬ きぬ はなや あん 清らさ 咲きゆいあん ちゅらさ さちゅい わぬも 伊集 やとて わぬん いじゅ やとぅてぃ  真白 咲かましら さかな (意味) 伊集の木の花は,あんなにもきれいに咲いている。私も伊集の木の花のように,真っ白にきれいに咲きたいものだ。

リュウジンオオムカデ

Scolopendra alcyona 和名:リュウジンオオムカデ中国語名:琉神蜈蚣英語名:Halcyon Giant Centipede原産地:沖縄島北部、石垣島、西表島、久米島、渡嘉敷島、台湾 本種は2021年4月に新種として記載されたもので(参考資料)、世界で3例目の半水棲性ムカデとして知られています。渓流環境に生息し、危険を感じると水中に潜ることがあり、テナガエビを捕食している様子も観察されています。 種小名の alcyona は、ギリシャ神話の風の神の娘アルキュオネー(Alcyone)に由来します。彼女は結婚後に幸せな生活を送りながらも、自らをゼウスとヘラになぞらえたことで神々の怒りを買い、カワセミに変えられたとされます。本種の歩脚の多くは青色を呈し、その姿がカワセミを連想させることから名付けられました。 また、和名の「琉神大百足」は琉球王国の神話に由来しています。あるとき、海上で暴れる龍神の耳にムカデが入り込み、激痛に苦しみながらもどうすることもできませんでした。そこへ鶏が現れ、ムカデをあっさりと食べてしまいました。この出来事以来、龍神はムカデと鶏を恐れるようになり、琉球王国時代の船には航海の安全を祈って、ムカデ旗や鶏の図を掲げる風習がありました。この話に登場するのは「龍神」ですが、日本語では「龍(リュウ)」と「琉(リュウ)」が同音であるため、漢字に「琉神」が使われています。

クメジマオオサワガニ

久米澤蟹

Geothelphusa kumejima 和名:クメジマオオサワガニ中国語名:久米澤蟹英語名:Kumejima Geothelphusa Freshwater Crab原産地:久米島 クメジマオオサワガニ(Geothelphusa kumejima)は、久米島にのみ分布する固有のサワガニです。体色はやや紫色を帯びています。

リュウキュウヤマガメ

琉球山龜

Geoemyda japonica 和名:リュウキュウヤマガメ中国語名:琉球黑胸葉龜、日本地龜英語名:Okinawa black-breasted leaf turtle原産地:沖縄島北部、久米島、渡嘉敷島 リュウキュウヤマガメは、中国やベトナムに分布するスペングラーヤマガメ(Geoemyda spengleri)に近縁で、かつてはその亜種とされていましたが、1992年に独立種と認定されました。美しいリュウキュウヤマガメは密猟者の標的となりやすく、2013年以降ワシントン条約の対象種に指定され、商業輸出は禁止されています。それにもかかわらず、2018年には香港で60匹の密輸個体が発見され、沖縄の空港で密輸を食い止められなかったことが、日本の税関の対応の甘さとして問題視されました。 また、野外のリュウキュウヤマガメは、生息地の破壊や殺虫剤による中毒、道路脇の溝に落ちること、野生化したネコやイヌによる捕食、ロードキルなどの影響で、近年個体数が急激に減少しています。

オキナワアオガエル

沖繩綠樹蛙

Zhangixalus viridis 和名:オキナワアオガエル中国語名:沖繩樹蛙英語名:Okinawa Tree Frog原産地:沖縄島、伊平屋島、久米島 11月から5月にかけて、やんばるではオキナワアオガエルの繁殖期の鳴き声がよく聞こえます。オスの腹部は黄色、メスの腹部は白色で、体の大きさにも大きな差があるため、雌雄の識別は比較的容易です。繁殖活動が盛んな冬の時期には、樹上から道路へと移動する個体も多く、それに伴い交通事故に遭うケースも少なくありません。

クメジマミナミサワガニ

Candidiopotamon kumejimense 和名:クメジマミナミサワガニ中国語名:久米明溪蟹英語名:Kumejima Candidiopotamon Freshwater Crab原産地:久米島 本種は久米島の固有種であり、同じく久米島に分布するクメジマオオサワガニ(Geothelphusa kumejima)と比べて、甲羅に表面に粗いしわや突起が見られ、外見で容易に区別することができます。 ミナミサワガニ属(Candidiopotamon)は台湾および中琉球の一部の島々にのみ分布し、以下の4種が知られています: