ヤエヤマカラスアゲハ

Papilio bianor 和名:ヤエヤマカラスアゲハ中国語名:翠鳳蝶、烏鴉鳳蝶(台湾)、碧鳳蝶(香港)英語名:Chinese Peacock Swallowtail原産地:台湾、中国、日本、朝鮮、ベトナム北部、インド、ミャンマー。日本では八重山諸島に分布。 本種は八重山諸島でよく見られる大型のアゲハチョウで、台湾や香港、中国などにも分布しています。幼虫の食草はミカン科の植物で、夜間は植物の上で休んでいることがよくあります。

クロカダゾウムシ

Pachyrhynchus infernalis 和名:クロカダゾウムシ中国語名:八重山球背象鼻蟲英語名:Yaeyama Pachyrhynchus weevils原産地:石垣島、西表島 本種は、日本国内で唯一分布が確認されているカダゾウムシ属(Pachyrhynchus)の種で、石垣島と西表島のみに生息しています。カダゾウムシ属は主にフィリピンの島々に分布し、台湾の蘭嶼や緑島にも複数種が確認されています。 この属の特徴として、上翅が癒合しており飛行できないことが挙げられます。近年、カダゾウムシ属がフィリピンから蘭嶼、緑島、八重山諸島へどのように拡散したのかについて研究が進められています。 多くのカダゾウムシ属の種は鮮やかな体色や模様を持っていますが、本種は模様のない黒色をしているのが特徴です。 関連研究:Tseng, H-Y., W-S. Huang, M-L. Jeng, R.J.T. Villanueva, O.M. Nuñeza and C-P. Lin (2017). Complex inter-island colonization and peripatric founder speciation promote diversification of flightless Pachyrhynchus weevils in the Taiwan-Luzon volcanic belt. Journal of Biogeography.

サキシマアオヘビ

Cyclophiops herminae 和名:サキシマアオヘビ中国語名:先島青蛇英語名:Sakishima green snake原産地:八重山諸島、宮古諸島 サキシマアオヘビは体長約50〜85cmで、灰緑色に近い体色をしており、頭部は小さめに見えることが多く、時に暗色の縦縞が見られることもあります。ミミズを好んで食べる傾向があります。幼蛇には横縞模様があります。

サキシママダラ

Lycodon rufozonatus walli 和名:サキシママダラ中国語名:先島紅斑蛇、赤鏈蛇沃氏亞種英語名:Sakishima Odd-tooth Snake原産地:宮古諸島、八重山諸島 アカマダラ(Lycodon rufozonatus) には2つの亜種があります:

ヤエヤマアオガエル

八重山樹蛙

Rhacophorus owstoni 和名:ヤエヤマアオガエル中国語名:八重山樹蛙英語名:Owston’s Green Tree Frog原産地:石垣島、西表島 ヤエヤマアオガエルの繁殖期は12月から翌年の4月までです。かつてはオキナワアオガエルの亜種とされていましたが、現在では独立した種とされています。石垣島では個体数が多く、繁殖期にはロードキルが頻繁に発生します。

オオクロケブカジョウゴグモ

Macrothele gigas 和名:オオクロケブカジョウゴグモ中国語名:巨型長尾蛛英語名:Giant Japanese Funnel-web Spider原産地:石垣島、西表島 ジョウゴグモ属(Macrothele)の命名は、巣の形が漏斗(ジョウゴ)状になることに由来すると考えられています。 日本国内に生息するジョウゴグモ属の種は以下のとおりです: オオクロケブカジョウゴグモとヤエヤマジョウゴグモは同じ島に生息していますが、体の大きさで見分けることができます。 1998年の研究によれば、以前は石垣島、西表島に分布する Macrothele gigas を、台湾に分布するホルストジョウゴグモ(Macrothele holsti)と同種と考えられていましたが、該当研究によって別種とされました。 ジョウゴグモ属は毒グモとしても知られており、むやみに捕まえることはおすすめできません。 參考資料:Shimojana, Matsuei, and Joachim Haupt. “Taxonomy and Natural History of the Funnel‑Web Spider Genus Macrothele (Araneae: Hexathelidae: Macrothelinae) in the Ryukyu Islands (Japan) and Taiwan.” Species Diversity, vol. 3, no. 1, 1998, pp. 1–15.

ミナミオカガニ

Cardisoma carnifex 和名:ミナミオカガニ中国語名:凶狠圓軸蟹英語名:Brown Land Crab原産地:東南アジアの太平洋・インド洋沿岸、日本では琉球列島の与論島以南の島々に分布 ミナミオカガニは琉球列島に生息するオカガニ類の一種です。近年では沿岸部の環境破壊や、幼生を海に放つ際の移動路が海岸道路によって遮られることなどにより、その個体数は大きく減少しています。沖縄島にも見られますが、比較的まれです。 外見が類似しているオカガニ(Tuerkayana hirtipes)とは、複眼の色で見分けることができます。ミナミオカガニの複眼は灰色であるのに対し、オカガニの複眼は黒色です。 参考資料:台湾台江国家公園 特集記事:ミナミオカガニ by 台湾生態学会 劉烘昌ミナミオカガニの紹介

タイワンサソリモドキ

Typopeltis crucifer 和名:タイワンサソリモドキ中国語名:台灣鞭蠍英語名:Taiwan whipscorpion原産地:伊平屋島、沖縄島、石垣島、西表島、鳩間島、小浜島、与那国島、台湾 タイワンサソリモドキは刺激を受けると、尾部から酢酸を含む酸性のガスを噴出して敵を追い払います。本種は石垣島や西表島では比較的よく見られますが、沖縄島ではあまり見かけません。 オスとメスで外見に違いがあり、オスの触肢は下向きに曲がっています。メスの触肢は真っ直ぐに尖っています。 参考資料:https://ja.wikipedia.org/wiki/タイワンサソリモドキ 雌雄の外見の違いに関する参考資料(タイワンサソリモドキ):https://announce.ndhu.edu.tw/message_3/1499331269/Newsletter%20106.06.pdf

ミネイサワガニ

Geothelphusa minei 和名:ミネイサワガニ中国語名:嶺井澤蟹英語名:Minei Freshwater Crab原産地:石垣島、西表島 嶺井沢蟹は石垣島と西表島にのみ分布する固有種です。甲羅の長さは約2.5cmで、小型の沢蟹です。ハサミはややオレンジがかった赤色をしています。

カゴメラン

Goodyera hachijoensis var. matsumurana 和名:カゴメラン中国語名:銀線蓮、假金線蓮英語名:Goodyera hachijoensis原産地:伊豆諸島、屋久島、トカラ列島、沖縄諸島、奄美大島、八重山諸島、台湾 カゴメランは沖縄島にも分布記録がありますが、個体数は少なく、非常に珍しい植物です。本種は盗掘の対象となることが多く、保護が強く求められています。 分布地に関する参考資料:https://www.kahaku.go.jp/research/activities/project/hotspot_japan/ryukyus/db/S217.html