Cynops ensicauda
和名:シリケンイモリ
中国語名:劍尾蠑螈
英語名:Sword-tail Newt
原産:沖縄諸島、奄美諸島
シリケンイモリの種小名「ensicauda」は、剣(ensis)と尾(cauda)を意味しています。本種は沖縄諸島と奄美諸島に分布し、異なる亜種が存在しますが、沖縄諸島と奄美大島の間にある徳之島には分布していません。
- アマミシリケンイモリ Cynops ensicauda ensicauda
- オキナワシリケンイモリ Cynops ensicauda popei
シリケンイモリは通常、静水域や流れが穏やかな浅い水たまりで見られますが、陸上でも活動し、特に雨後には道路に現れやすく、ロードキルの被害を受けやすい種です。冬に繁殖期を迎え、雄は尾をS字に振って求愛し、雌は雄の精莢を受け取り、水生植物の葉の間に産卵します。
オキナワシリケンイモリ(Cynops ensicauda popei):
オキナワシリケンイモリは阿嘉島、沖縄島、慶留間島、瀬底島、渡嘉敷島、渡名喜島、浜比嘉島に分布しています。無地の黒い個体の他に、約70%の個体に多少の黄色斑(金箔)が見られ、奄美亜種よりも高い割合で見られます。
雄が尾をS字に振り求愛行動を示す
沖縄樹蛙の卵を食す
水草の間に産卵
ヤゴが捕らえたオタマジャクシを奪う
アマミシリケンイモリ(Cynops ensicauda ensicauda):
アマミシリケンイモリは奄美大島、請島、加計呂麻島、与路島に分布しています。体色は単色のものが多く、一部に背面に赤色の縦線があり、稀に金色の斑点もありますが、沖縄亜種に比べて小さく、まるで金粉のようです。また、奄美亜種の背中の縦線は沖縄亜種と比べて目立ちます。