ハナサキガエル

Odorrana narina

和名:ハナサキガエル
中国語名:琉球臭蛙、沖繩臭蛙、沖繩鼻先蛙、沖繩尖吻蛙、琉球尖鼻蛙
英語名:Okinawa tip-nosed frog
原産地:沖縄島北部特有種

ハナサキガエルは沖縄の山林でよく見られる種で、台湾に分布するスウィンホーハナサキガエル(Odorrana swinhoana)に似ていますが、本種の方がやや大型で、鳴き声はより高く鋭く、体色には緑色から褐色までの変異があります。和名「ハナサキガエル」は吻端が尖っていることに由来しています。冬季に繁殖し、春になると上陸したばかりの幼体が多く見られます。

2025/7/6 国頭村
日中でも沢の近くの林床で見かけることがあります。
2023/7/19 国頭村 褐色の個体
2023/11/4 国頭村 ブルーの個体
2024/1/9 国頭村 緑とブルーが混ざった個体

本属のカエルは琉球列島の各島で別の種へと進化しています。特に色彩が著しく異なるオキナワイシカワガエルやアマミイシカワガエルのほか、以下のような種が知られています:

  • アマミハナサキガエル Odorrana amamiensis:奄美大島、徳之島に分布
  • ハナサキガエル Odorrana narina:沖縄島北部に分布
  • オオハナサキガエル Odorrana supranarina:石垣島、西表島に分布
  • コガタハナサキガエル Odorrana utsunomiyaorum:石垣島、西表島に分布

Odorrana utsunomiyaorum の種小名は、両生類学者である宇都宮泰明・妙子夫妻への献名です。(参考資料