トカラハブ

Protobothrops tokarensis 和名:トカラハブ中国語名:寶島原矛頭蝮英語名:Tokara Habu原産地:トカラ列島(宝島・小宝島) トカラハブは宝島と小宝島にのみ分布する固有種です。Protobothrops 属は小宝島と悪石島の間にある海溝を越えて分布しておらず、この境界は生物地理学上の「渡瀬線」として知られています。本種の体長は約70〜120cmで、沖縄群島や奄美群島に分布するハブ(Protobothrops flavoviridis)に比べて小型で毒性も弱いとされています。しかし、医療資源の乏しい離島では依然として住民に生命の危険を及ぼす可能性があり、そのため発見されると住民に殺されます。 本種には淡色型と黒色型の二つのカラーパターンが知られています。私の1夜の観察では、淡色型4個体と黒色型2個体を確認しました。

オオシマトカゲ

Plestiodon oshimensis 和名:オオシマトカゲ中国語名:大島石龍子英語名:Oshima Blue-tailed Skink原産地:奄美群島(与論島・沖永良部島を除く)、トカラ列島(宝島、小宝島、諏訪之瀬島) オオシマトカゲは全長約20cm、頭胴長6〜11cmに達する中型のトカゲで、沖縄群島および与論島・沖永良部島に分布するオキナワトカゲ(Plestiodon marginatus)に形態がよく似ています。かつてはオキナワトカゲの亜種とされていましたが、現在では独立種とされています。種小名の oshimensis は奄美大島に由来しています。 本種は主に海岸近くで見られ、宝島では海岸沿いの道路で多数の個体が確認されています。ただし警戒心が非常に強く、人が近づくとすぐに草むらへ逃げ込んでしまいます。島によっては外来種として導入されたマングースやニホンイタチの影響により、個体数が激減、あるいは局所的に絶滅している場所も報告されています。

アカヒゲ

Larvivora komadori 和名:アカヒゲ中国語名:琉球歌鴝英語名:Ryukyu Robin原産地:奄美大島、徳之島、男女群島、トカラ列島(留鳥または夏鳥) アカヒゲは、徳之島より北の琉球列島に分布していますが、冬には南に渡って越冬することがあり、沖縄島、与那国島、台湾、さらには香港でも観察記録があります。沖縄島北部に留鳥として生息する個体群は、独立種であるホントウアカヒゲです。アカヒゲのオスは顔から胸にかけて黒く、翼の下部に黒斑がありますが、ホントウアカヒゲにはそれがなく、識別のポイントになります。

アマミサソリモドキ

Typopeltis stimpsonii 和名:アマミサソリモドキ中国語名:奄美鞭蠍英語名:Amami whipscorpion原産地:伊是名島、徳之島、奄美大島、トカラ列島、大隅諸島(口永良部島、硫黄島、竹島)、薩摩半島、上甑島 サソリモドキは刺激を受けると、尾部から酢酸を含む酸性のガスを噴出し、敵を追い払います。本種は日本の固有種ですが、天草市牛深においては人為的に移入されたと考えられており、本来の分布域ではない地域でも確認されていることから、国内外来種と見なされています。 分布に関する参考資料:国立環境研究所侵入生物データベース 雌雄の外見的な違いに関する参考資料(タイワンサソリモドキ):https://announce.ndhu.edu.tw/message_3/1499331269/Newsletter%20106.06.pdf 求愛行動に関する参考資料:https://ja.wikipedia.org/wiki/サソリモドキ

リュウキュウアオヘビ

琉球青蛇

Cyclophiops semicarinatus 和名:リュウキュウアオヘビ中国語名:琉球青蛇英語名:Ryukyu green snake原産地:奄美諸島、沖縄諸島、トカラ列島の宝島および小宝島 リュウキュウアオヘビの体長はおよそ70〜80cmで、中国及び台湾に分布するアオヘビ(Cyclophiops major)ほど鮮やかな緑色ではなく、褐色がかった深い緑色をしており、時には濃い褐色の縦縞が見られることもあります。ミミズを好んで食べます。