ケブカコフキコガネ

Tricholontha papagena

和名:ケブカコフキコガネ
中国語名:多毛粉吹金龜
英語名:Ryukyu Melolonthidae Scarab Beetles
原産地:沖縄島、徳之島、奄美大島

本種はコフキコガネ亜科(Melolonthinae)の Tricholontha 属に属する昆虫で、オスは大きな櫛状の触角を持ちます。上翅に多数の短毛が見られることから、和名の「ケブカ(毛深)」は「毛が多い」という意味です。

本種には2つの亜種が知られています:

  • Tricholontha papagena papagena:沖縄島に分布
  • Tricholontha papagena inouei:奄美大島・徳之島に分布

幼虫はリュウキュウチクの根を食べて育ち、2年周期で発生します。沖縄島では偶数年の11月下旬から翌年1月にかけて成虫が見られます。オスは光に引き寄せられる性質があり、懐中電灯や車のヘッドライトに飛んでくることもあります。

メスは櫛状の触角を持たず、観察例が非常に少ないです。これはメスが自ら移動してオスを探すことがないためと考えられています。私は幸運にも2024年12月に1匹のメスを観察することができました。

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