リュウキュウアブラゼミ

Graptopsaltria bimaculata

和名:リュウキュウアブラゼミ
中国語名:琉球油蟬
英語名:Graptopsaltria bimaculata
原産:沖縄島及び周辺の離島、奄美大島、加計呂麻島、徳之島

参考資料:《沖縄のセミ》新星出版

日本の屋久島以北には別のアブラゼミ (G. nigrofuscata) が分布しており、リュウキュウアブラゼミは奄美諸島や沖縄諸島などの中琉球の特有種です。沖縄諸島と奄美諸島の個体群には模様に若干の違いがあります。

リュウキュウアブラゼミは、沖縄島のセミの中で最も識別しやすい種であり、茶色の翅を持つセミを沖縄島で見かけたら、それは間違いなくリュウキュウアブラゼミです。他のセミは透明な翅を持っています。

6月上旬から10月にかけて、その鳴き声を聞くことができ、鳴き声は「カチカチカチ——チー」といった感じで、最後に引き伸ばされる音が特徴です。この音が鍋をこすり洗いする音に似ているため、沖縄の方言では「ナービーカチカチ」と呼ばれています。ナービーは鍋を意味します。

琉球大学博物館【風樹館】:鳴き声

オオジョロウグモに捕食されるリュウキュウアブラゼミ

220909 リュウキュウアブラゼミの羽化

リュウキュウアブラゼミが羽化した直後の翅の色は白ですが、時間が経つと茶色に変わります。今回はその変化を待つことができず、翅が茶色になるのにどれくらいの時間がかかるのか分かりませんでした。

また、リュウキュウアブラゼミの蝉の抜け殻の腹部末端が丸くなっている部分が大きい場合、これはオスを意味します。メスであれば産卵管があるため、この丸い部分は小さく見えます。

左側は採集されたオオシマゼミの抜け殻で、右側は今回観察されたリュウキュウアブラゼミの羽化後の抜け殻です。